上質なコクは深煎りにすることで、苦味と相まって、柔らかく滑らかな甘さを感じさせてくれます。名産地アンティグアの良さを堪能できるコーヒーに仕上がりました。8月に「ふつう」で使用したアゾテア農園が、今回は深煎りで登場です。
Nif Coffeeの「ふつう」「ふかいり」は味わいのコンセプトのもと、随時オリジンを変更してお届けしております。 内容は旬のスペシャルティコーヒーから厳選していますので、シングルオリジンのコーヒーとしてもお楽しみいただけます。
目次
1. 商品について
1-1. 詳細情報
農園主:リカルド・ポコルニー
地域:サカテペケス県アンティグア北部ホコテナンゴ
標高:約1,645m
精製:ウォッシュト
品種:ブルボン
1-2. 味わい
今回深煎りで目指した味わいは、バランスは当然の事ながら良質なコクです。
もともとコクのしっかりしている素材なので、それを深煎りにすることで、焙煎の苦味と素材の甘味を堪能できるように仕上げました。
1-3. 農園のストーリー
このアゾテア農園は、現在5代目のリカルド・ポコルニーさんが経営しています。
1880年代、アンティグアでコーヒーの生産が始まったとされる時期に、ドミンガ・ポンテ氏が宣教師から農園を買い取った事からアゾテア農園の歴史が始まりました。
その後、脈々と受け継がれ現在まで約140年続く老舗農園として知られています。
先代農園主のリリー(リカルドの母)では、農園改革を行い、観光要素を取り入れた農園経営にシフト。敷地内に博物館を建設し、コーヒー生産以外にも安定した収入を得ています。
Centro Cultural La Azotea(アゾテア文化センター)はGoogleMapでも見ることができます。
加工に使用した水を循環させるなど、環境にやさしい水洗処理工場を有しています
2. グァテマラのコーヒーについて
2-1. 主要産地
グァテマラには「ANACAFE:グァテマラコーヒー協会」という団体が定めた8つの産地があります。
2-2. 名産地アンティグア
上記8つの生産エリアの中でもアンティグアは高品質なコーヒーの産地として名高く、多くの優良農園が存在するエリアでもあります。そして、このアンティグアという場所は
①高標高が生み出す、昼夜の十分な寒暖差
②3つの火山に囲まれている肥沃な土壌
③豊富な水源
という好条件が備わっており、おいしいコーヒーが多く見つかる生産地域なのです。
そこに丁寧で適切な精製技術が加わり、高品質なコーヒーが出来上がります。
2-3. 生産量
品質の高いとされるアラビカ種の生産量を見ると、世界で6番目の生産量です(3,870×1000袋)。ただし、世界の生産量からすると4%強といった数字です。
ちなみに、1位はコーヒー大国ブラジルで全生産量の約40%(35,000×1000袋)、2位コロンビアが約15%と続き(13,800×1000袋)、なんと上位2国で世界の生産量(アラビカ種)の半分以上を占めています。※1
3. 国の概要
3-1. 基本データ
国名:グアテマラ共和国(Republic of Guatemala)
首都:グァテマラシティ
国土:約108,889k㎡で日本の3割弱の面積です。北海道と四国に+αしたくらいの面積です。※2
人口:約1,660万人。首都グァテマラシティには人口の約6%である約100万人くらいが暮らしています。※2
公用語:スペイン語※2
1人あたり名目GDP※3:6,134米ドル(2020年)。中米7か国の中では第3位ではありますが、2位のコスタリカ(12,057米ドル)とは倍近い差があります。
主な輸出品※2: 衣類・繊維、バナナ、コーヒー、砂糖、カルダモン、食用油脂
3-2. 主要産品がカルダモン?
先述した主な輸出品の中で、バナナやコーヒーは想像できますが、グァテマラではカルダモンも主要な輸出品なのです。
カルダモンってカレーで使うイメージが強いですが、グァテマラはインドと並ぶカルダモンの一大産地。というのも、気候が育てるに適しているのだとか。そして理由はそれだけです。 それだけ?と思うかもしれませんが、カルダモンはバニラ・サフランに次いで世界で3番目に高い香辛料なので、グァテマラにとって貴重な外貨収入源なのです。
■参考サイト:カルダモン、なぜグァテマラなのですか?
3-3. 民族
紀元前1000年頃から16世紀頃まで、主に中米の北部で栄えたマヤ文明。グァテマラではその子孫の方々が今も多く暮らしており、国民の4割超がマヤ系の先住民です。※2
そして、その名残はびっくりするほど生活に馴染んでおり、コーヒー農園の中に突然マヤの遺跡が出現したりします。
写真の左上にコーヒーの樹が写っています。
ちなみにグァテマラ国民の95%はO型なんですって。
■参考サイト:https://belcy.jp/37346
以上、最後までご覧いただきありがとうございました!!
※1:米国農務省より
※2:外務省より
※3:世界銀行より