パナマコーヒーの優良産地ボケテから、老舗エルサルト農園の特別ロット”グランドサルト”をご用意しました。
バランスの良さに加え、少しだけボディがあり、それがクリームのような甘みにも感じます。
Nif Coffeeの「ふつう」「ふかいり」は味わいのコンセプトのもと、随時オリジンを変更してお届けしております。 内容は旬のスペシャルティコーヒーから厳選していますので、シングルオリジンのコーヒーとしてもお楽しみいただけます。
目次
1. 商品について
1-1. 詳細情報
地域:チリキ県ボケテ地区エルサルト
標高:1,600~1,700m
精製:ウォッシュト
品種:カツアイ、カツーラ、ティピカ
このエルサルト農園は、パナマで最も標高の高いバル火山(3,474m)の東側に位置し、標高1700メートルの土地にあります。この地域は“ボケテ地域”と言って、多くの高品質コーヒーが生産される地域です。
1-2. 農園ヒストリー
エルサルト農園は、1940年にビダル・スアレスとその妻エイラ・ギティエレスの2人が始めました。農園が軌道に乗るにつれ、2人は近隣の土地を購入し農園を拡大していきました。現在はボケテ地区のトップ5の生産を誇る農園になっています。
今年で創業82年になり、現在は6人の子供たちのうち2人(カルロスとラウラ)が農園を受け継いでいます。
現在の農園主のカルロス(右)とラウラ(左)
満開のコーヒーの樹
1-3. 味わい
バランスの良さに加え、少しだけボディがあります。 熱いうちには仄かにハーブのような爽やかな余韻を楽しめ、温度が下がると少し感じるボディからクリームのような甘みを感じるようになります。
最近は「ふつう」に少し特徴的な味わいのある素材を選んできましたが、久しぶりに「ふつう」のど真ん中の味わいの素材を選抜しました。
nifcoffee「ふつう」味わいグラフ
2. パナマのコーヒーについて
2-1. 生産量
品質の高いアラビカ種の生産量について、パナマは世界の生産量TOP15圏外で正確なデータはありませんでした。※1
一方で、アラビカ種+ロブスタ種の輸出量に関するデータを見ると世界では25位。これは輸出量1位のブラジルの僅か0.1%ほどの量でしかありません。※2
それなのにスペシャルティコーヒーの世界ではパナマ産コーヒーの名前はよく耳にします。
品質の高さはもちろんですが、後述のゲイシャ品種による話題性も影響しているのでしょう。
2-2. ゲイシャ品種
パナマ産コーヒーを有名にしている要因の一つに「ゲイシャ品種」が挙げられるはずです。
コーヒーの品種のひとつなのですが、現在世界で最も高額で取引されるコーヒーのひとつとして有名です。
2004年、パナマで毎年開催される”ベスト・オブ・パナマ”という品評会のオークションで一躍有名になったこのゲイシャ品種ですが、2021年には1ポンド=2,568ドル(落札時の為替で約28万円!?)という過去最高額で競り落とされています。
1ポンド=0.45kgですので、100gあたり約62,000円。。
焙煎前のコーヒー生豆は(規格・品種などによって異なりますが)、100gあたり約650粒ですので、ひと粒が100円弱の計算になります。
コーヒー1杯の原材料だけでも1万円をゆうに超える価格です。これはもう、えらいこっちゃです。
3. パナマの事
3-1. 国の概要
国名:パナマ共和国(Republic of Panama)
首都:パナマシティ
国土※3:75,517平方キロメートル(北海道から静岡県を引いたくらいの大きさ)
人口※3:438万人(広島県と岡山県の人口の合計くらい)
公用語:スペイン語
1人あたり名目GDP※4:12,737米ドル(2020年)。世界では61位ですが、中米7ヶ国中では1位です。
3-2. パナマ料理
日常的な食卓
[お米]
グァテマラはじめ、中米ではトウモロコシ粉から作る"トルティーヤ"が広く食べられていますが、パナマではお米を日常的に食べます。ただし、お水と油で炊く事が日本とは異なる所。チキンライスが伝統的なお米料理だそうです。
ちなみに1人あたりの米消費量は日本の約1.5倍だそうです。
[汁物]
日本人の味噌汁のように、パナマ人にはサンコーチョというスープが国民食だそうです。
鶏肉を主に使い、イモやバナナなどを一緒に煮るそうです。
ちなみにスペイン語でスープの事を「sopa⇒ソォゥヴァ」と発音し、「蕎麦」と聞こえます。
[パナマ版ちまき]
トウモロコシ粉で作った生地に鶏や豚や牛の肉を詰めて、バナナの葉で包んで蒸した食べ物を「タマレス」といい、伝統的な食べ物のひとつだそうです。
お祝いには欠かせない食べ物なんだとか。美味しそう。
タマレス
3-3. パナマと言えば?
皆さんはパナマと言えば何を思いつくでしょうか?コーヒー好きの方は先述のゲイシャ品種が思いつくと思います。他にはやっぱり運河ですかね。
[運河]
パナマと言えば、なんと言っても「パナマ運河」ですよね。
1914年に開通した中南米における物流や経済の要衝。その長さは80kmもあり、東京駅から千葉の館山への直線距離とほぼ同じです。
ちなみに「世界3大運河」はご存じでしょうか?もちろんパナマ運河はその1つなのですが、ほかの2つを知っているでしょうか?
さらに世界最大の運河はご存じでしょうか?
この2つの問いに答えられた方は運河通ですね。笑
[金のカエル]
金のカエルの置物は縁起物(無事かえる・物事が良い方へかえる. お金がかえる)として重宝されますが、その事ではありません。
パナマゴールデンカエルというなんとも縁起の良さそうなカエルさんが絶滅の危機に瀕しているそうです。
[世界を震撼させた文書]
2016年、パナマの法律事務所から機密扱いだった取引文書が流出しました。そこには世界中の資産家や著名人や犯罪者まで名を連ね、租税回避やマネーロンダリングの事実が晒されました。タックス・ヘイブンなんて馴染みのない言葉をよく見ましたね。それがいわゆる「パナマ文書」事件として取りざたされました。
その文書には日本人の名前もあったとか、なかったとか。。
[世界遺産]
2つの文化遺産と3つの自然遺産、併せて5つが登録されています。
パナマの面積は、北海道から静岡県を引いたくらいの大きさなので、そこに5つもあると考えると結構すごいですよね。
以上、最後までご覧いただきありがとうございました!!
※1:米国農務省より
※2:ICOより
※3:外務省より
※4:世界銀行より