「とくべつ」vol.1 エチオピア イルガチェフェ コンガ・ウォテ
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「とくべつ」vol.1 エチオピア イルガチェフェ コンガ・ウォテ

更新日:2022年9月2日


大人気のエチオピア・イルガチェフェ地域の、とても華やかな香りのコーヒーです。[ナチュラル]という方法で作られたこのコーヒーは、フルーティな味わいが一段と際立ちます。コーヒーとは思えないフルーティでジューシーな味わいに驚く方も多いのではないでしょうか?是非お楽しみください。


Nif Coffeeの「とくべつ」は生産地の個性が突出している原料を選び、一番おいしく感じる焙煎度合いで仕上げます。産地が変わる毎に味わいも大きく変わる、まさに【とくべつ】なコーヒーです。 毎日飲んでも飽きない味わいを目指す「ふつう」「ふかいり」とは異なるコンセプトの、文字通りスペシャルな味わいをお楽しみください。



 

目次

 

1. 商品について

1-1. 詳細情報

地域:南部諸民族州ゲディオゾーン・イルガチェフェウォレダ・コンガ

標高:約1,900m~2,000m

精製:ナチュラル

品種:在来品種

「イルガチェフェ」はスペシャルティコーヒーの中でもっとも有名な産地のひとつです。 今回はイルガチェフェの中でもコンガ地域のウォテという加工場で作られたコーヒーをお届けします。


収穫風景



1-2. 味わい

華やかでフルーティな香りがあり、大人気のイルガチェフェ地域産のコーヒー。今回は「ナチュラル」という方法で加工された商品をお届けします。

粉に挽いた時から、もしかしたら袋を開けた瞬間から「これがコーヒーなの!?」と驚くほどの香りを感じるはず。

とっても華やかでジューシー。完熟した果実の甘みも感じ、ひと口目のインパクトに驚く人も多いはず。飲み終えても豊かな果実の香りが続きます。




1-3. 「ナチュラル」という作り方について

赤く熟したコーヒーの実を写真のようにそのまま乾燥させる作り方が「ナチュラル」と呼ばれる作り方です。3週間程乾燥させた後は、機械で種の部分を取り出して加工終了です。


ナチュラル精製で乾燥させたチェリー。この後よく目にするコーヒー生豆である種子の部分を取り出します。果実の甘さがぎゅっと詰まったような味わいを感じます。


一方、この写真のように果肉を取り除いてから乾燥させる加工方法は「ウォッシュト」と呼びます。クリーンでマイルドな味わいに仕上がります。





2. エチオピアのコーヒーについて

2-1. 世界屈指の高品質コーヒー生産国

エチオピアでの、品質の高いとされるアラビカ種の生産量は、世界で3番目です(7,620×1000袋、1袋=60kg)。

世界の生産量からすると8.5%といった数字ですが、1位のブラジルが約40%、2位コロンビアが約15%をも占めており、上位2国で世界の半分以上を占めてることを考えると、8.5%という数字はとても大きな数字です。※1



2-2. コーヒー発祥の国

諸説ありますが、9世紀のエチオピアを舞台にした伝説が一番知られています。

カルディ君という少年が、飼っていたヤギが夜になっても興奮して寝ないことを不思議に思い観察していた所、赤い木の実を食べていたことに気づきました。

試しにカルディ少年もその赤い実を食べたら力が湧いてきた。さらに、その事を知った僧侶がその木の実を火に投げ入れたら芳しい香りがしてきた。それを湯に溶かして飲むと、夜通しの儀式も睡魔に負けることなく続けられるようになった。それから薬用で飲まれるようになり、その後ヨーロッパに伝播して嗜好品として広まった、という内容です。

コーヒーを飲むとカフェインで眼が冴えて頑張れる、という現代にも通じるところがありますね。24時間戦えますか?的なアレです。笑



2-3. モカ?

「モカ」というコーヒーのブランドを聞いたことがあると思います。昔から「キリマンジャロ」「ブルーマウンテン」に並ぶお馴染みのブランドですね。

全日本コーヒー協会(https://coffee.ajca.or.jp/)が定期的に行っている「コーヒーの需要動向に関する基本調査(2016年)」で「好きなコーヒーの種類」というアンケートがあります。 結果を見ると、なんと約43%もの人が好きなコーヒーに「モカ」と回答していて堂々の1位です。ちなみに2位はブルーマウンテンで約40%、3位はキリマンジャロで約35%。(複数回答の結果です)


では「モカ」とは一体何なんでしょう?

モカとは、その昔イエメンに存在した港の名称で(100年以上も前に港は閉鎖してます)、その港からエチオピア産のコーヒーも出荷されていたことに起源があります。

そして、モカ港ではイエメン産とエチオピア産のコーヒーが「モカ」の名前で出荷されていました。

ん?イエメンとエチオピア?全然違う国なのに同じコーヒーとして扱われていたんですね。

なお、収穫エリアを絞ってイエメン産を「モカ・マタリ」エチオピアのハラー地区産を「モカ・ハラー」などと言って差別化はされていますが、トレサビリティが曖昧なことに変わりはありません。

ただし「モカ」や「キリマンジャロ」といったブランドは、抜群の知名度があるので悪い事ではないと思います。

むしろ、そのブランドを上手に使って、高品質な美味しい商品が作り出されるのなら、商品としてのパワーはすごい大きいと思いませんか?



3. 国の概要

3-1. 基本データ

首都:アジス・アベバ

国土※2:109.7万平方キロメートル(日本の約3倍)

人口※2:約1億1,207万人

公用語:多民族国家であるので、憲法ではすべての言語が平等であるとして公用語を定めてません。事実上アムハラ語、アファル語、オロモ語、ソマリ語、ティグリニャ語が公用語になっているようです。

1人あたり名目GDP※3:994米ドル(2020年)。世界では170位です。お世辞にも決して裕福とはいえません。


3-2. エチオピア料理

エチオピア料理って何が思いつきますか?

思いつかない、と言う方がわりと多いと思います。

多くの民族が存在し宗教も様々な国なので、地域や経典によって異なってはきますが、代表的なところを紹介します。


[インジェラ]

もっともポピュラーなエチオピア料理のひとつ。イネ科のテフという植物の粉を水で溶いて発酵させて焼く、パンのような料理です。ワット(副菜)と一緒に食べます。

中米で言うトルティーヤ的な食べ物ですね。ただし発酵させるので匂いも味も結構酸っぱいそうで、苦手な人は少なくないらしいです。なお、このインジェラは、冷めてから提供されます。アフリカ料理の中で冷めた状態の料理を提供する事は珍しいようです。



[ワット]

写真は左半分が鶏、右半分が豆のワットです。

アムハラ語で「総菜」の意味のワット。ドライカレーのような食べ物で、肉や豆などを煮込んだりと色々なワットがあります。

インジェラと一緒に食べられることが多いですが、日本のエチオピア料理店では、カレーライスのような食べ方もします。

辛くないワットもあるそうですが、ほとんどが辛く、中には激辛のワットもあるそうです。



3-3. 大建設ラッシュ!

海外から(主に中国)の援助もあり、空前の建設ラッシュに沸いているエチオピア。想像を絶する規模の計画が現在進行しています。


[グランド・エチオピアン・ルネッサンスダム]

青ナイル川のスーダン国境近くに建設する一大国家プロジェクト。その名前からでも図り切れない規模を感じます。かの有名な黒部ダムの18倍もの発電能力を有し、貯水量で言えば370倍もの規模!

2020年7月に貯水が始まっており、2022年に発電を開始したいエチオピアと、貴重な水資源を死守したいエジプト・スーダンのナイル川下流の2国と、揉めに揉めています。

そして2022年2月に発電を開始したらしいです。


[鉄道]

2010年、エチオピア政府は首都のアディス・アベバとジブチ港を拠点とする8つのルート、約5,000kmの鉄道整備を計画しました。5,000kmですよ。日本の領土でも東西3100kmくらいですからそのスケールの壮大さには驚きです。

その中でもエチオピアの貿易の95%以上ががジブチ港に頼っていることからも、まずは経済の生命線であるアディスアベバ-ジブチ間(約750km)の更新整備工事を完工させました。そして2018年から営業運転が開始されています。しかしながら運賃や輸送費が高すぎて利用者が少ない事がネックなのだとか。。


[道路]

これも輸出入を円滑にしたい内陸国のジレンマでしょう。首都アディス・アベバを拠点として近隣諸国の港と結ぶ高速道路網の整備計画が進行中。

鉄道と並行する、アディスアベバ-ジブチ間の高速道路は一部完工しており、エチオピアを訪問するインポーター(生豆を買付する方々)も、エチオピアへ行くたびに道路が良くなっていくことを実感しているそうです。



4. ちょいネタ

4-1. コーヒーでおもてなし

エチオピアには、日本の茶道のようにコーヒーを飲む「コーヒーセレモニー」という文化があります。

お客さんをもてなす儀式ともされており、嫁入り前の女性が母親から作法と共に道具一式を受け継ぐそうです。とても素敵な習わしですね。

乳香というお香を焚いて、コーヒーを焙煎して、コーヒーを淹れて、、2-3時間要するらしいです。

乳香



以上、最後までご覧いただきありがとうございました!!


※1:米国農務省より ※2:外務省より ※3:世界銀行より



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