「ふかいり」vol.9 ルワンダ ルワムウェル・ウォッシングステーション 2022/4/25~出荷開始
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「ふかいり」vol.9 ルワンダ ルワムウェル・ウォッシングステーション 2022/4/25~出荷開始

更新日:2022年4月27日

≪千の丘の国≫と呼ばれるアフリカ中央部の国・ルワンダ。ナイル川の源流に近く、恵まれた自然環境にあるフイエ郡のキゴマという地域で採れた、かなり美味しいコーヒーが届きました!


4/25出荷分から「ふかいり」の内容は、グァテマラ アンティグア・グランデに替わり、ルワンダ「ルワムウェル・ウォッシングステーション」を焙煎しています。 ルワンダの南部州フイエ郡は、ナイル川の源流のひとつ「ニュングェ国立公園」から数10kmしか離れていない豊かな自然環境が大きな魅力。そこにある豊富できれいな水を活用できる設備(ウォッシングステーション)で加工されたコーヒーです。さらには土壌改良による生産者支援を行う日本のNPOの活動が加わり、サスティナブルな商品へと飛躍を遂げようとしています。驚くほどに少ない生豆の欠点、熟度の揃った収穫が想像できる焙煎豆の見た目、クリアで複雑な味わい。久しぶりに興奮しました。ぜひとも飲んでほしいコーヒーです!

ナイル川の源流のひとつである「ニュングエの森」


Nif Coffeeの「ふつう」「ふかいり」は味わいのコンセプトのもと、随時オリジンを変更してお届けしております。 内容は旬のスペシャルティコーヒーから厳選していますので、シングルオリジンのコーヒーとしてもお楽しみいただけます。






目次


1. 商品説明

1-1. 商品概要

地域:南部州フイエ群キゴマエリア・ルワムウェル

標高:約1,850m

精製:ウォッシュト

品種:ブルボン亜種


上の地図はフイエ郡(Huye-district)の位置、下の地図がフイエ郡の詳細です。当商品「ルワムウェル」は、フイエ群の西部・キゴマエリア(Kigoma-sector)に位置します。詳細地図中の緑の箇所がキゴマエリアです。今回は写真がたくさん手に入りましたのでコーヒー片手にご覧ください。


今回のコーヒーの生産地ルワムウェル(RWAMWERU)。

「千の丘の国」という表現がピッタリの景観ですね。


ルワムウェルの人々


ルワムウェルの子供たち。

薪拾いをしたり、水汲みのお手伝いをしています。


ルワンダの農家さんは小規模なため(平均0.1ha・コーヒーの木200本ほど)、自前の加工設備(コーヒーチェリーから生豆に加工する設備)がありません。ですので、近くの加工場(ウォッシングステーション)に収穫したチェリーを持ち込み収入を得ます。


加工場での乾燥風景。圧巻です。


加工場でも人の手による選別処理を行っています。



1-2. NPO「コーヒー生産地と協働する会」

この商品は、「土壌改良」からルワンダコーヒーのサスティナビリティ実現を目指す日本のNPO「コーヒー生産地と協働する会」のサポートにより生産され、日本へ届けられています。(ルワムウェルは、2019年からサポートを受けています)



代表を務める古賀聖啓(こが・まさひろ)さん



古賀さんは、大学で農学・土壌学について学び、2014年から青年海外協力隊として2年間ルワンダのコーヒー農家支援に従事しました。そして帰国後ルワンダのコーヒー生産者さんへの想いが募りNPOを立ち上げたルワンダ大好き人間です。1年に2-3回、数カ月の単位でルワンダへ渡り、日本との2重生活を送っています。渡邉とはダジャレ仲間で飲み友達です。


圃場近くまで肥料をトラックで積んでいき、そこから人力で運びます。


生産者さんと施肥作業を行っています


(コロナ前)現地のお酒を回し飲みする古賀さん


今回古賀さんが手掛けるルワンダコーヒーの販売に際し、Nif Coffeeでも「NPOコーヒー生産地と協働する会」さんへの寄付金窓口を設けました。この美味しいルワンダコーヒーを毎年安定して生産するためにも皆さんのお力をお借りできれば幸いです。



代表の古賀さんが、先日Nif Coffeeへ来ていただいた際に伺ったお話しをYoutubeにアップしましたので、よろしければご覧ください。


1-3. 味わい

めちゃくちゃクリーン。まずこれが第一印象です。

コクも十分で、アフリカのコーヒーらしい果実の甘みを持っています。深煎りにすると、オレンジのような甘みを引き出すことができました。雑味がないので冷めてもキレイな味わいはそのまま。暑い時期にはアイスコーヒーにしても香りとコクをしっかり感じてもらえます。

下で紹介するコーヒーゼリーも間違いなく美味しく仕上がりますよ!



1-4. コーヒーゼリーを作ろう!

作るのを面倒に思われている方も多いと思いますが、実は超簡単。用意する事はたったひとつ、スーパーでゼラチンを買ってくるだけ。

以下で紹介するレシピに沿って作ってもらえれば美味しいコーヒーゼリーが出来ますよ!

  1. ゼラチンを買う(150円くらいで売ってます)

  2. コーヒーを淹れる

  3. コーヒーにゼラチンを溶かす

  4. 冷蔵庫で冷やす

  5. 出来上がり

やる事はたったこれだけです。

それではレシピと作り方の流れを写真付きで紹介します。


●レシピ(2人分)

➀当店の「ふかいり」推奨レシピで抽出。

(スプーン3杯/約27g、400ccを3:30くらいかけて抽出)







今回はスーパーで買った

5gずつの個包装になっていて便利です。







②ドリップが終わったら、熱いうちにセラチンを5g(1袋)入れて溶かします。

私たちが試したところ、

[コーヒー350cc:ゼラチン5g]

が、いちばん触感の良いゼリーが出来る比率でした。




※砂糖大さじ1杯くらい入れた方が、より美味しく感じました。








③容器に流して

(今回はグラスを使用)








④冷蔵庫で冷やします









出来上がり!!


※容器の大きさにもよりますが、5時間くらいで固まります。






お試しあれ!


2. ルワンダのコーヒーについて

2-1. 輸出量 世界で何番目?

直近(2021/02~2022/01)の統計を参考にすると、輸出量は約28万袋(60kg×28万袋)。世界では19番目の輸出量です※1。

アフリカ大陸では、ウガンダ>エチオピア>コートジボアール>タンザニア>ケニア、に次ぐ6番目です(アラビカ種/ロブスタ種含めた統計です)。


ちなみに1位はコーヒー大国ブラジル(60㎏×4500万袋)、ルワンダのコーヒー輸出量はブラジルの1%にも届かないのですね。そもそも規模も面積も違うので比べても意味がないかもしれません。むしろ伸びしろがある、と言えるかもしれません。品質で勝負です!


2-2. ルワンダコーヒーの歴史

ルワンダのコーヒー栽培の歴史は、1904年に隣のコンゴ民主共和国からドイツ人が苗を持ち込んだのが始まりと言われています。そして今の西部州ルシジ地方にて栽培が始まりました。

1930年には、当時ルワンダを支配していたベルギー政府が、1農家あたり70本のコーヒーの木を植えることを義務つけていました。

その後度重なる内戦で国のコーヒー産業は大きく傾きましたが、 1994年の虐殺以降、ルワンダ のコーヒー産業を立て直す取り組みが行われています。それまで農家の軒先で加工されていたコーヒーをウォッシングステーションにおける集約的な加工方法に移行し始めたしたことで品質が大きく高まっています。

2000年代初期には全国で2件だったウォッシングステーションが、現在では200件以上建てられているそうです。



3. ルワンダの事

3-1. 国の概要

首都:キガリ(kigali)

国土※2: 約26,300k㎡で、四国の約1.4倍です。

1人あたり名目GDP※3: 816米ドル(2020年)。世界では177位です。同じアフリカのコーヒー生産国であるエチオピアは994米ドル、タンザニアは1,110米ドル。決して楽な暮らしが出来ているとは言えないと思います。

主な輸出品※2: 金、石油、茶、コーヒー、錫(スズ)。ルワンダにおいて農業はGDPの約34%を占め、全人口の約70%が従事する主要産業です。


●ルワンダのいい所➀

ルワンダは環境への取り組みにかなり配慮しています。 スーパーのビニール袋の持ち込みが禁止されていたり、月に1度ウムガンダという国民も大統領も全員で街を掃除する日があったり。街中にゴミひとつ落ちてないという話はよく聞きますが、本当にスゴイ事だと思います。コーヒー生産にもきっと通じる事があると思います。

●ルワンダのいい所②

暮らしやすいこの気候。赤道直下ではないものの近くを通っており、暑いと思いちですが「千の丘の国」の名のとおり丘が多く標高が高いため、年間を通して15〜25度程度らしいです。「アフリカの軽井沢」と言う人もいるとかいないとか。

●ルワンダのいい所③

動物王国として有名で、絶滅危惧種マウンテンゴリラが見れるトレッキングツアーがあるそうです。ひとり1,500米ドルととても高いのですが、人気ツアーのようです。



3-2. ルワンダ人の娯楽

前出の古賀さんに聞きました。街に出れば多いと思いますが、コーヒー生産地のほうの田舎では主に3つが目に付くそうです。


・ひたすらおしゃべり

・テレビでサッカーを観る

・Igisoro(イギソロ)

知ってます?これをやっている人がとても多いそうです。カリブの島の人々のDominoのような感じなのでしょうか?



4. ちょいネタ

4-1. 産地までの道のり

もともと直通便はないのですが、コロナの影響もあり、今ではドバイ経由2日がかりで現地入りするそうです。

空港のある首都キガリから生産地までの道のりはこんな感じのようです。


国内外のバスの発着地Nyabuggoバスターミナル


一番大きなバスの中はこんな感じ。


フイエに向けて首都キガリを出発


キガリ郊外


世界の車窓から!ルワンダ



途中地方都市(ムハンガ)を経由


だんだん田舎になっていきます


フイエの宿の到着。宿のDevotaさんがお出迎え




以上、最後までご覧いただきありがとうございました!!



※1:国際コーヒー機関(ICO:InternationalCoffeeOrganization)より

※2:外務省より

※3:世界銀行より





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